国際関係におけるロシア: ダイヤモンドは圧力を受けることにより作り上げられる
国際関係構造の地殻変動は新たな現実を生み出している。今形成されつつある世界の多様性の前では西側諸国という小さなグループが経済的・地政学的・文化的覇権を持ち続けることは最早不可能であり、ほとんどの国家は外交政策・対外経済政策の優先順位を自律的に決定している。この世界ではロシアが持つポテンシャル、政治的・経済的機会はより公正な国際秩序の最も重要な柱の一つとなる。人々の目の前に姿を現しつつあるその新たな国際秩序の基盤となっているのは互いに密接に結びついた複数の大規模開発・協力地域センターであり。これらの組織は共同で世界システムを構成している一方で、それぞれがほぼ独立した組織であり、自律した活動を行うという特徴を持つ。普遍的な画一化を選択肢として持たない国際協力こそが、未来の機構の原則である。ここでは各センターの接触点が最も重要な役割を果たすようになるのだが、これはまさにロシア極東が担うべき機能である。この機能を果たすために地域には大規模な国際貿易インフラが必要となり、国内の他の地域との輸送・物流網を強化し、人材資源の確保、アジアのパートナーと協力して製造・生産能力を高める必要がある。ほとんどのアジア諸国は、ロシアに対して友好的・中立的な政策をとっている。協力活動拡大に関する展望は事実上天井知らずである。経済の補完性があり、またヨーロッパとは異なり地政学的な競争も伴わないという利点もある。ロシア極東は既存の基盤を活用し、今後 10 年間で「ロシアのアジアへの玄関口」になるだけでなく、最重要国際パートナーとの協力活動を行うための普遍的なハブ、多極世界にロシアを含めるためのインターフェースになるのである。
Moderator:
Andrei Bystritskiy —
Сhairman of the Board of the Foundation for Development and Support of the Valdai Discussion Club
Panellists:
Wang Wen —
Executive Dean, Chongyang Institute for Financial Studies, Renmin University of China (RDCY)
Anastasia Likhacheva —
Dean of the Faculty of World Economy and World Politics, National Research University Higher School of Economics
Natalia Stapran —
Director of Multilateral Economic Cooperation and Special Projects Department, Ministry of Economic Development of the Russian Federation
ユーリ トルトネフ —
Deputy Prime Minister of the Russian Federation and Presidential Plenipotentiary Envoy to the Far Eastern Federal District
B.K. Sharma —
Director, United Service Institution of India (USI)